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   出張オーディオ クリニック

出張オーディオ クリニック
出張オーディオクリニックとは?
どんなことをするの?
出張可能地域
料金
お申込み方法
クリニックの流れ
お申し込みから施工、アフターフォローまでを実例でご紹介しています
作業例
実際にどのような手順で作業をするのか実例で紹介しています
施工例
大阪府箕面市 I H 様
埼玉県戸田市 H K 様
京都府京都市  C C 様
京都府京田辺市 T T 様
大阪府東大阪市 T K 様
 
 
【出張オーディオクリニックとは?】
 
■どんなことをするの?
「期待したほど音が良くない」

「装置の実力が十分に発揮されているかよく分からない」

「音の出方がおかしいが原因が分からない」
  (使い方や配線のエラーなど使用上の問題がある場合はクリニックで対応させていただきますが、
   故障している場合は修理のアドバイスはいたしますが、修理そのものは承っておりません)


「ホームシアターの設定の仕方が分からない」


などといった、オーディオやホームシアターに関する皆さまのさまざまな悩みを解消するために、ご自宅にお伺いして調整をいたします。
特に、音質改善のための調整には長年の経験と多くの実績がありますので、ぜひご利用ください。


この出張サービスは「音楽をいい音で楽しんでいただくお手伝いをする」というオーディオスケープ・コバのモットーのもと、より多くの方にご利用いただけるよう、格安な料金に設定いたしました。
もちろん、格安な料金とはいっても、 お客様のご要望に沿って、徹底した調整を行ないます。
ご参考までに、どのような作業をするのかを「作業例」に、そして、お客様の声を「施工例」に記載しましたので、このクリニックに興味のある方はご一読ください。

誰にも、どこにも頼むところがなくてお困りの方は、どんなに些細なことでも結構です。
下記の「出張オーディオクリニックのお申し込みはこちら」のアイコンをクリックして、お気軽にメールにてご相談ください。


※上記にも記しましたように、機器の修理は承っておりませんので、あらかじめご了承願います。
 
■出張クリニック実施可能地域
これまで京都府の八幡市から公共交通機関または車の移動で、日帰りできる地域(主として近畿地方)に限定させていただいていましたが、最近はそれよりも遠方からのご依頼が寄せられるようになってきましたので、日本国内ならどこにでもお伺いすることにいたしました。

遠隔地への出張は「出張費」がかさむと、ご心配の方もあろうかと思いますので、 お客様ご自身が出張費の大まかな計算ができるよう、下記に必要となる経費と計算方法を記載いたしました。
 
■料金
料金は技術料出張費、部品代で構成されます。

技術料
基本技術料・・・・・10,000円(1ユニット)
1ユニットとは、一連の基本的なセッティング作業のことで、本サイトでご紹介しています「ケーブルの接続」「スピーカーの設置位置」「振動のコントロール」「部屋のチューニング」等を確認し、問題があれば、その個所の再調整を行ないます。
所要時間は4〜5時間ほどです。

クリニックは、ご使用中の現有機器が最良の音になるよう調整を行ないますが
予備のケーブルやインシュレーターなどをお持ちの場合は、それらについても確認し、最もいい音がする組み合わせをお選びいたします。
また、「部屋のチューニング」では、恒久的に使用できる材料(ラグやカーテンなど)をお持ち合わせでないことが多く、そのときは、毛布やタオルなどお客様の身の廻りにあるものを動員して、音の変化を体験していただくと同時に、それから先の対策方法などをアドバイスいたします。

延長料金・・・・・・・1,000円(1時間ごと)
上記の一連のセッティング作業以外に、梱包されている機器を開梱し設置する作業、大幅な家具の移動、お客様の特別なご要望への対応などにより、調整時間が通常のセッティングよりも大幅に超過した場合に延長料金を申し受けることがございます。

特別格安料金・・・・・5,000円
音質対策を伴わない、機器(アンプ、スピーカー、CDプレーヤーなど5点程度)の設置や結線、ホームシアターの設定といった、短時間でできる簡単な作業は特別格安な価格で承ります。
お気軽にご相談ください。

出張費
●近隣地域・・・・・3,000円
目安は京都市、大阪市、奈良市とこれらの都市よりも八幡市寄りの地域で、八幡市の拙宅から片道1時間30分程度で移動できる範囲ですが、あまりシビアには限定していないので、ご遠慮なく交渉してください。

●遠隔地域
近隣地域以遠が遠隔地域となります。
移動に多くの費用と時間がかかりますので、下記の交通費と日当をいただきます
また、宿泊を要する場合は、宿泊費としてホテル代金の他に宿泊補助費を加算させていただきます。

おおよその出張費をお知りになりたい方は、以下を参考に計算してみてください。
・交通費・・・基本的に実費です。
 公共交通機関を利用する場合 : 八幡市の拙宅からお客様のご自宅までの実費
 車を使用する場合 : ガソリン代概算実費と高速道路等の有料道路通行料の合計
  (ガソリン代は、距離だけでなく、使用する道路により燃費が変わるので、
           高速道路の場合は13km/g、 一般道の場合は10km/gとしてガソリン使用料を算出し、
           それにガソリン代金を掛け合わせて計算します)

・日当・・・1,500円+500円×往復の移動時間

・宿泊費・・・ホテル代実費(ビジネスホテルクラス)+宿泊補助費(一泊に付き3,000円程度)

部品代・・・・・実費(加工が必要な場合は別途加工賃をいただいています)
 
■お申込み方法
メールでお申込みください。

下記アイコンをクリックして
  • お名前
  • ご住所
  • お電話番号
  • ご使用機器のメーカー名と型番
  • ご希望のクリニックの内容(できるだけ詳しく)
  • ご希望日時(できましたら第3希望日までご連絡いただけると助かります)
をご記入の上、送信してください。

※お願い
メールの転送設定の関係で、最初のお申し込みのメールには画像を添付しないようにお願いします。


←ここをクリックしてください。
 

 
【クリニックの流れ 】
 
出張オーディオ クリニックを初めてお申し込みになる方は、どのような手順で話を進めればいいか、不安に感じておられる方もあろうかと思います。
そこで、2016年12月に実施した神奈川県大和市にお住いの M N 様のケースを通して、クリニックの申し込みからアフタフォローまでをご紹介しています。

■まずはメールでご連絡を
「現在どのような機器をお使いになっていて、どのようなご不満があるのか」とか「現在どのような音で、どのような音にしたい」など、現状のご不満やご希望をなるべく率直に詳しくお教えください。

M N 様の11月19日のファーストメールは次のような文章で始まりました。
初めまして M N と申します。
ホームページを見てメールしました。

当方神奈川県在住の為、直ぐには難しいと思いますが東京出張の時がありましたら、お願い出来たらと思います。
(東京駅から家までの徒歩を入れ、約1時間半の距離です)
1年先でも気楽にお待ちしますのでお願いします。


これに続いて、料金の相談やご使用中の機器の紹介などがあったあと、以下のような「クリニックのご希望」でメールは締めくくられていました。
 
現在の音に関して大きな不満があるわけではありませんが、部屋のソファー配置で、どうしてもSPの真ん中で視聴が出来ない(右に約50cmくらい寄ってしまう)環境。
SPの位置は追い込んだことはありませんので現在の環境で最適な位置をセッティング頂ければと思います。
 

■日程等の事前打ち合わせ
次の段階は日程の調整ですが、と同時に、設置状態が分かる画像の送付をお願いしています。
画像情報は、音を損ねている箇所を事前に調べて、その対処法を検討し、必要と考えられる材料を準備するのに役立ちます。
作業をより的確かつスムーズに行なうために、設置状態や部屋の構造などが詳しく分かるカットをお願いします。

偶然にも、12月2日から2日間の予定で関東方面に車で出かける計画があったので、12月4日のセッティング日をご提案するとともに、お問い合わせの料金についてもメールで回答。

折り返し、料金と実施日のOKと、クリニックの正式なお申し込みをいただいたので、さらに設置状態の分かる画像の送付をお願いしたり、開始時間の打ち合わせをしたりと、何往復かのメールのやり取りがありました。


M N 様から送られてきた画像の主なものは下記の通りです。


リスニングポイントから見たSP


右SP周辺


SP後方の部屋のラック


SPの脚周り

■クリニック当日

作業内容についてはこちらをご覧ください。
 

■アフターフォロー
クリニックが終了した時点は音に満足されたとしても、時間が経つと、もっと良くしたいという気持ちが起こるのは人の常です。
そこで、そういったケースが起きることを想定し、メールによるアドバイスも行なっています。
その後の M N 様とのメールのやり取りの要点を掻い摘んでご紹介します。
 
●クリニック後の最初のメール
・クリニックの際取り外したカーボン製オーディオボードをラックの下に敷いたら、角材と同等またはそれ以上の効果があるか
・オーディオラックを空洞共鳴の起こりにくいタイプに替えようかと考えている
・現状の装置の解像度、周波数特性(低域、高域の伸び)、SN比、質感、スピード、ダイナミックレンジ等のレベルを教えてほしい
といった内容でした。

●上記質問に対する回答
・オーディオボードに関しては、やってみなければ分からないが、木材よりも土台が安定する分、音質面でかなり改善される可能性があること
・音質レベルについては、一般的なレベルからみれば多くの点で及第点を付けられたが、及第点のハードルをより高くして、改善すべきポイントを率直かつ具体的にお伝えする。
 
●2度目のメール
年が明けて、右の画像など数点の画像が添付されたメールが届きました。
その節は大変お世話になりありがとうございました。
M N のその後ですが、今は天国!!です。
「生涯でこれ以上の音楽が、ステレオから聴こえたことはありません 」状態で毎日がとても幸せです。

とにかく、今まで聞くに堪えなかった録音状態のCDでも嘘の様に素晴らしいプレイバックです。
古いモノラルも又しかりです。

との書き出しに始まり、ラックの新調を含む、ご自身がなさった天国に至る変更ポイントを紹介されたあと


カーボン製オーディオボードの上に
設置されたクァドラスパイアのラック
この状態でかなり満足しておりました。
ところがSPECのリアルサウンド・プロセッサー RSP-701があった事を思いだしました。
小林様ももしかしたら効くかも?とおっしゃっていた事も併せて思いだし、ダメもとでつないで見ましたところ

!!!響き、キレ、深さ、表情、豊かさ等、音楽のすべてが素晴らしい方向に変わったのです。
今までオーディオでこれほどの変化は経験ありません。
(昔 RSP-701をつないでいた時は大きな変化はなく、無意味?なので取り外していましたのに)
小林様には感謝!感謝!の日々でございます。
 
このようにクリニックあとも、納得いただけるまで、疑問に思っておられることに対してアドバイスし、音のグレードアップのお手伝いをしています。
 

 
【 作 業 例 】
 
オーディオクリニックを申し込んだら、どのような作業をしてもらえるのかを、あらかじめ知っておきたいという方のために、前出の神奈川県大和市の M N 様と、2018年1月に実施した埼玉県戸田市の H K 様のケースをご紹介します。
また、セッティングで悩んでいらっしゃる方には、この「作業例」がなにがしかの参考になれば幸いです。
 

■神奈川県大和市 M N 様の作業例
「現在の音に関して大きな不満はないけれども、ソファーの配置でどうしてもSPの真ん中で視聴ができない。
SPの位置は追い込んだことがないので現在の環境で最適な位置をセッティングしてほしい。」
というのが、M N 様がクリニックを依頼された目的です。

ところが、送っていただいた画像を拝見すると、たいへん気になる点が見つかったのです。
単にリスニングポイントがスピーカーの中央からズレだけなら、音像定位が多少ズレるだけで済むのですが、

実際の設置状態は、
・部屋の構造は左右対称ではなく、右スピーカーの後方に凹みがあり、
・テレビも極端に左に片寄って設置されています。



手書きのレイアウト図


リスニングポイントから見たSP
このような環境下では、左右のスピーカーの音色が異なるだけでなく、反射音の質も違ってくるので、これらの音が合成されて作られる音像の焦点はピタッと合いません。
その結果、音像が不明瞭になるだけでなく、音場は散漫とっなてしまい、出てくる音は薄っぺらく、実在感に欠ける音になり勝ちになります。

しかし、オーディオのために、部屋を改築する訳にもいかないし、テレビを右に移動して、奥の部屋に行く通路を断ち切って普段の生活に不便を来す訳にいきません。
このような状況下で、どこまでいい音に仕上げられるか、それが今回のクリニックテーマでした。
 
・まず、現状のままで試聴
試聴をする前は、音源がハイレゾということもあって、薄っぺらな音がするのではないかと危惧していましたが、想像していたよりもまともな音でひと安心。
しかし、使用機材を考えれば、もっともっといい音が出てきてほしい所です。
特に、音像定位は多少甘くても、音に気を取らわれずに音楽の世界に浸れるようにすることが大事で、それにはもっと生の演奏が持つ力強さ、瞬発力、ふくよかさ、あるいは、音像と音像の間のSN感などを可能な限り引き出すことが大事であると考え、その方向で調整を行なうことにしました。
音像の定位に関しては部屋の音響特性が大きく絡んでくるので、音の出方の改善を優先することで、スピーカー周りの調整を開始しました。
 
・スピーカー周りの調整
スピーカーは、重さ20kg以上もあるカーボン製オーディオボードの上にスパイクを使用しないで設置されていました。
これだけがっしりしたオーディオボードなら音に良いと思い、オーディオボード上で最適なポイントを専用スパイクが「あり」の場合と、「なし」の場合で各々探してみることにしました。
また、「あり」の場合は、スパイクの下に緩衝材も敷きましたが、どれも「これは」と思うポイントが見つかりませんでした。


(この時点では右の画像に見えるSPEC社のプロセッサーは移動の邪魔になるので外して試聴)


付属の専用スパイク


スペック社のプロセッサー
 
そこで、オーディオボードの使用を止めることにし、スピーカーを当初置かれて位置にスパイクを外して床に直置きしてみました。
すると、音の出方がうんといい方向に来たので、その位置でスパイク「あり」と「なし」の比較試聴をしたところ、スパイク「なし」の方が当初の問題点を改善できる可能性が高いことが分かり、スパイクは使用しないで、さらにスピーカーの最適ポイントを探すことにしました。

左スピーカーはテレビとの兼ね合いがあってあまり動かせないので、右スピーカーを設置の許される範囲内で移動させてチェックしたところ、元の位置よりもおよそ30cmほど内側のところで、楽器の音色感や奏法の特徴がよく出て、かつ音像空間の広がりや音像定位の不自然さを感じさせない位置が見つかり、そこを基本位置に決定。
 
・壁や床の影響をチェック
スピーカーの位置がほぼ決まったところで、壁などの反射による影響を調べることにしました。
まず、右スピーカー後方の凹みと、画面の右端に写っている家具が音像空間や音像定位の再現を一番乱していると思われたので、用意していただいたバスタオルなどの吸音材で対策を試みたが、それほど大きな改善が見られなかっただけでなく、逆に、エネルギー感が若干損なわれたので、この箇所の対策は行わず、そのままにすることにしました。
理由は、凹みの中は家具や額が配置されているため、空洞共振がそれほど強く起こっていないからだと推測されます。


右SP周辺部
 
続いて、ソファーの位置を許容される範囲内で動かして、さらに音の出方が安定し、音像が立体的に再現されるポイントを探ったあと、左右のスピーカーの位置や角度の微調整して、リスニングポイント側の調整を終えました。

この調整項目の最後に、フローリング床の影響をチェックするため、スピーカーとリスニングポイントとの間に毛布を敷いてみたところ、床の反射が結構音をいたずらしていることが判明し、最終的には部屋にマッチしたラグを敷くことアドバイス。
 
・オーディオラックの調整
M N 様は、スピーカーを除くアンプなどの主要な機器はスピーカー後方の部屋に設置してあるので、スピーカーから放射された音による影響はないと信じ込んでおられました。
しかし、私はその影響は十分にあると考え、ラックの調整に着手しました。

ご使用中のラックはオーディオ用として販売されたものですが、どちらも側面が板で囲われた構造になっています。
また、右側のラックの板は、単板ではなく、張り子で中が空洞なので、汚いビビりが発生しやすい部材が使用されていました。



SP後方の部屋のラック
そこで、ラック内の空間に本やタオルを充填しました。
目的は空間をなるべく少なくして空洞共鳴を低減させることと、タオルを側板等に押しつけることで板のビビりを抑えるためです。
さらに、右側のラックの棚板は、楽器の響きの調整に使用される手法を応用したテーピングをした上、2台のラックの下には私が持参した角材を敷いたりしました。
もちろん、ひとつの作業を終えるごとに、その効果をヒアリングで確認していったのですが、どの対策も確実に、ボーカルや各楽器のふくよかさ、力強さ、瞬発力、あるいは音像と音像の間のSN感などが改善されていくのが認められました。
特に、最後の角材を敷いた段階になると、M N 様にご満足いただける、広い音場空間に、くっきりと安定した音像が浮かび上がるステージが再現されるようになりました。


作業時間は昼食を挟んで約6時間、帰宅時間が迫ったので、これから先、M N 様ご自身ができる調整のポイントなどをお話して、一路帰宅の途に・・・。

その帰宅の途上、携帯電話に以下のメールが届きました。
小林様
本日は遠い所、本当にありがとうございました。
又、素晴らしいセッティング感謝致します。
ホンノ少しの違いで音が大きく違ってくるのは目から鱗の経験でした。
又、メールでお教え頂く事もあるかと思いますが、何卒宜しくお願い申し上げます。
 

■埼玉県戸田市 H K 様の作業例
・クリニック実施までの経緯
「オーディオに関しては素人」とおっしゃる H K 様のシステムは、オーディオを生業にしてきた私にとって初めて体験するものでした。
そのシステムをご紹介しましょう。
右は送ってくださった画像の中で、システムの設置状態の全体像がよく分かるカットの1枚です。
ところが、ここには普通なら一番大きな顔をして写っているはずのスピーカーが見当たりません、
しかし、(拡大して)よく見ると、赤丸の中に何やらスピーカーのキャビネットらしきものが写っています。
実はこれがウーファーで、一番目に付くヴァイオリンとコントラバスはツィーターとのことです。


H K 様のオーディオシステム
この一見風変わりなスピーカーシステムをドライブするのが、コントラバスの左手に4台のエレクトロニクス機器がスタックされていますが、その内の下3台のアンプです。
これらのアンプは楽器をツィーターに利用することを提唱している会社(個人?)のハンドメイドによるものとのことです。
それでは、その設置状態をもう少し詳しく見てみることにしましょう。
左ウーファーはラックの一番下の段、それも一番奥まった場所に、また右ウーファーは壁際の床の上にコントラバスの陰に隠れるように設置されています。

このようなスピーカー配置は私には考えられません。
なぜなら、この場所に首を突っ込んでしゃべれば分かりますが、明瞭度が恐ろしく悪くなるからです。


左スピーカー


右スピーカー
いかにウーファーと言えども、そこそこ高い音域まで受け持つ訳ですから、この位置は避けるのが一般的なのですが、右のエンクロージャー(キャビネット)の画像を見て、セッティングをした人がそこに設置した理由が分かるような気がしたのです。
というのは、このウーファーは後面開放型で、しかも、そのサイズは使用されているウーファーユニットに対してきわめて小さいのです。

このサイズと構造だと低音があまり出ないというのはオーディオ界の常識なので、不足する低音を床や壁の反射を利用して補うために床や壁に近付けたのではないか、というのが私の推測だったのです。


エンクロージャーの構造
 
楽器ツィーターやこのウーファーを使ったシステムの全容を知って、H K 様はひょっとすると、私の目指す音とは違った方向の音を求めていらっしゃるのではないか、という考えが頭をよぎったので、実施までに「どのような方向に音をまとめるか」というコンセンサスを取っておく必要性を感じました。

そして、数度のメールのやり取りを経て、「楽器ツィーター残して、その他の機器の買い増し、調整は私の好みでお願いしたい」という H K 様の最終ご要望が出たので、クリニックをお受けさせていただきました。
なお、楽器スピーカーを残す限り、ウーファーやアンプの変更ができないので、機器の買い増しはせず、現有機種で調整を行なうことにしました。

そして、いよいよセッティングの日がやってきました。
 
・例により現状のままで試聴
やはり想像した通り、音がこもり、歌手や楽器がどこで歌い、どこで演奏しているのかまったく見えない音場でした。
私が目指す音(=あたかもそこで演奏しているかのようなリアルなステージの再現)に仕上げる多難さを感じるレベルだったのです。
しかし、求める音に仕上げるには、ステップ・バイ・ステップ、ボトルネックを1つ1つ潰していくよりほかに道はありません。
この時点でのボトルネックはウーファーの設置方法であることは明らかなので、ウーファーの配置を変えることから調整を開始。

・ウーファーの配置
左ウーファーは上から2段目の棚がちょうど耳の高さなので、その段の棚板ギリギリ手前にエンクロージャーの前面を合わせて設置。
右ウーファーは左と同じ高さにしたかったのですが、あいにく適当な棚または台がなかったので、間に合わせに椅子の上に仮設置して試聴。

そうするとステージが見え始めたのです。また、 懸念していた低音不足もそれほど感じられませんでした。
また、結構高い音域まで再生する能力があることも分かりました。
これらを総合すると、「このあとの調整は普段通りの手順でやっていけば、かなりのレベルにまで追い込める」見通しが立ったので、ウーファー周りの調整を続けることにしました。


※このウーファーには全帯域の信号が送り込まれていて、普通のフルレンジスピーカーとして十分に使えるので、これ以降、このウーファーを「スピーカー」と呼ぶことにします。

・スピーカー周りの対策
まず、ツィーター(=ヴァイオリンとコントラバス)が鳴ると判定を誤る恐れがあるので、ここからはこれらをドライブしているアンプの電源を落として試聴。

エンクロージャーの下四隅に厚さ2oほどのフェルトを貼り付けて、棚や椅子の振動が伝わるのを緩和すると、さらにステージが見えるようになってきました。
この状態で、さらにスピーカーの設置位置を追い込みたいところなのですが、設置スペースに制約があって自由に動かせなかったり、右スピーカーが仮置きという状況ではこれ以上の調整は無意味なので、次のステップに進むことにしました。

・電源の極性を合わせる
CDプレーヤーとこのスピーカーをドライブしているアンプの電源プラグの差し込む向きは4通りあるので、そのすべてを試聴して、最適な向きを選択。
この電源の極性合わせによってステージがさらに見えてくるようになりましたが、まだまだ楽器本来の力強さや瞬発力、ふくよかさなどが欲しいので、このあとの調整は、それらを改善することに主眼を置くことにしました。

※電源の極性が管理され、かつ電源ケーブルにそれが表示されている機器の場合は、試聴を始める前に極性を合わせておくのが調整の早道なのですが、今回はその表示がなく、テスターによるチェックも不首尾に終わったので、音がある程度見えてきたこの段階で極性のチェックを行ないました。

・棚板の振動対策
CDプレーヤーやアンプを設置しているラックはホームセンターで購入したもので、棚板は薄くて、かなりのビビりがあったので、楽器の音色の調整に使用される手法を応用したテーピングを施す。
力強さなどがかなり改善されたが、棚板の対策はこれ以上できないので、この棚板の振動がなるべく機器に伝わらない対策を検討することにしました。

・CDプレーヤーの脚周りの見直し
CDプレーヤーを動かそうとしたところ、何かで固定されているように簡単には動きませんでした。
よく調べてみると、脚の下には厚さ3mmほどのブチルゴムが貼られていました。
これまでの経験では、ブチルゴムのこうした使い方は音をなまらせることが多かったので、代わりにスピーカーの底に貼ったのと同じフェルトを貼ることにしました。

この対策は、スピーカーの配置替えに次ぐ大きな改善を見せました。
骨格の太さや立ち上がりの良さが大幅に改善されただけでなく、静けさやしなやかさの再現についても期待以上の効果がありました。

これに意を強くして、他の機器も見直すことにしました。
 
・エレクトロニクス機器設置の見直し
機器の積み重ねが音を悪くすることは、セッティングの「予備知識」の項で簡単に触れていますが、再生レベルが上がれば上がるほど、これによるいたずらの影響が大きなネックになります。

そこで、機器の積み重ねを極力避けるよう、接続ケーブルの長さを考慮しながら配置替えをすることにしました。
ここでのポイントは、レコードプレーヤーやCDプレーヤーはディスクの取り換えがしやすいように上の段に、
アンプは揺れにくい下の段に置くとともに、一番このシステムの核となるスピーカーをドライブするアンプは棚に直置きし、かつ、このアンプの上には何も置かないようにしました。

また、この作業を始めたとき、3台のアンプの脚にはCDプレーヤーと同様にブチルゴムが貼ってることが分かったので、それらを剥がして、フェルトに替えました。

その結果は・・・。
最初にこのシステムを聴いたときとはまったく別物の音になっていました。
スピーカーの設置が不完全なままであるので、手放しには喜べないところもありますが、そこで演奏している情景が見えるステージが出来上がり、音の吹出や楽器の実在感も充実してきて、音楽を気持ちよく楽しめるレベルに十分達し得たという思いがしました。


クリニック前の配置


クリニック後の配置
 
この環境下で考えられる対策をすべてやり終え、これ以上のレベルを望むには、システムの変更以外にないという段階まで追い込めたと判断したので、調整の〆として、楽器ツィーターの音を加えて、全体のバランスを整えたあと、
床の反射による影響をバスタオルを敷いて確認したところ、「あり」の方が良かったので、ラグのような吸音材を敷くことをお勧めし、
最後に、右スピーカーのスタンドを制作する際の注意点をアドバイスして、この日のクリニックは終了しました。
所要時間はおよそ5時間。

クリニックを始めたときは、音がここまで良くなるとは想像だにできませんでした。
これほど対策に対して素直に反応してくれたのは、稀にみる経験でした。
その理由を今思うに、スピーカーシステムがネットワークが介さない方式なので、アンプから送り込まれた音楽信号がストレートにスピーカーユニットに供給されること、
また、このスピーカーをドライブするアンプも、信号をこねくり回さないシンプルな回路構成だったので、対策の手を差し延べる度に素直に応えてくれたのだろうと推測しています。

やっぱり、オーディオは回路もセッティングもシンプルが一番だと痛感した1日でした。
 

 
【 施 工 例 】
 
■大阪府箕面市 I H 様

3年余り前のクリニックに続く2度目のクリニックです
(実施日:2018年3月31日)

ユニバーサル プレーヤー:OPPO BDP-103JP
プリメインアンプ:オンキヨー A-7VL
スピーカー:Monitor Audio Silver RX8RN
ラック:クァドラスパイア

 


振動対策を施したボードにラックを設置し、スパイクをボードに食い込ませる


低域がボンつくので、タオルをリアダクトに詰め込んで低域をクリアにする


試聴位置の移動に合わせてSPの設置を再調整(ピンクのテープが前回位置)

メッセージ
オーディオ装置を未だ前の会社に居られた小林氏にセットしていただいて随分長い間経過していたが、この2年前の夏に病気で入院を余儀なくされて音楽どころではなくなった。
入院中前からのビジネスがらみの問合せが入り、病室から友人に資料を持ってきてくれと自宅の何処にあるかを指示して頼んだが、退院後音楽を久し振りに楽しもうとしたら、セットが旨く動かず、そのままになっていた。
書類の山に悪戦苦闘した友人がセットを動かして探した時に、どこか外れたらしい。何とか自力で回復してやろうと思ったが、入院中の怪我の後、手の指が自由に動かず、手がつけられない。

弱り果てた後、思い切って又、小林さんに連絡を執り、サポートをお願いした。直ぐに都合の良い日を合わせてきていただいた。
調整と、大分ずれていたスピーカをセットしていただいたが、昔の音が蘇ってきた。
元々ハードは小林さんが選んでくださったのでしっかりしているが、使用者が、充分機能を理解していないので大掃除のときなど動かして音調がくるってしまう。
もう少しオーディオについて良く勉強してから楽しむべきだろうが、音が出るようになるともうガマン出来ず、直ぐに楽しむほうに行ってしまう。

3月末に修復していただいて、毎日が浮き浮きとして、好きな曲をかけっぱなしている。
今一番良く聞いているのは、R.シュトラウスの交響詩「アルプス交響曲」である。
素晴しい映像も時にはみていいる。
この他、同じくシュトラウスの「ツァラスストラはかく語りき」と云う交響詩である。
音質も良く、狭い部屋でリスニングポイントに長いすを置いて聞く交響詩、至福の一時である。
此処暫らくはサポーをお願いしつつ楽しむことにしたい。ご迷惑でしょうがヨロシクお願いします。
 
■埼玉県戸田市 H K 様
ご使用中の機器
レコードプレーヤー スタントン
CDプレーヤー CDC CD5
FM/AMチューナー ヤマハ T-S501
アンプ 手作りプリメインアンプと弦楽器ツィーター用アンプ2台(合計3台)
スピーカーシステム 手作りウーファーと弦楽器ツィーター(ヴァイオリンとコントラバス)
メッセージ
2017年1月16日、昼頃から5時間ほど小林保男先生にオーディオクリニックしていただきました。

小林先生は非常に気さくな人柄です。
ご一緒にクリニックの一部始終を拝見しました。
小さな調整の積み重ねで、驚異的な音が出るようになりました。

最終的には、小林先生の視聴用CD「THE WELL-JENNIFER WARNES」の8番目の曲「and so it goes」を聴いたときです。
歌い出しの時、息を吸い込むのですが、その吸い込む呼吸音が明瞭にクリアーに聴こえたことです。

小林先生の指摘していただいた点、右側のスピーカーの高さを左側に合わせる、
CDユニットの上を遮蔽する、床にラグを置く、等一通り実行しました。
今、このシステムで聴いていると、とても癒されます。
小林先生、ありがとうございました。
 
H K 様からメッセージと一緒に送られてきた画像
クリニック終了時に今後の音質改善のためアドバイスさせていただきましたが、それに対して実施された報告を兼ねて、画像とともに上記メッセージを送ってきてくださいました。
下記の画像はそのうちの一部です。


JENNIFER WARNESのアルバム


新調された右スピーカー台とシステム全景


システムの前に敷かれたラグ
 
■京都市中京区 C C 様
ご使用中の機器
CDプレーヤー オンキヨー C-733
プリメインアンプ:オンキヨー A-933
スピーカー:オンキヨー D-312E
サブウーファー:SVS STA-1000D
ラック:クァドラスパイア Q4D
スピーカースタンド:アコースティック リヴァイブ
メッセージ
I first met Kobayashi san some 7 years back when purchasing the speakers and amp I continue to use to this day.

I'm a huge listener of music, usually in the heavier range of the spectrum, and an amateur musician.

Kobayashi san consulted on the set up of the same system at my previous apartment in Osaka and we have kept in touch ever since.

I recently built a new house in Kyoto, and immediately reached out to him to see whether he could provide some assistance on the reset and configuration.

After a preparatory visit and recommendation of supplementary purchases such as audio racks and analog bluetooth receivers, he spent a good half day fine tuning the system to produce a really amazing result.

The system sounds great at low level, but really excels at a solid volume and the relatively large scale subwoofer has been balanced perfectly.

Softer tracks have excellent clarify and the system really punches through for the heavier, bad heavy material.

Several of my friends have been asking for an introduction after experiencing the performance of my system over the last few months.

The go to man in Kansai.
 
■京都府京田辺市 T T 様
ご使用中の機器
CDプレーヤー:トライオード CD4SE
プリアンプ:マッキントッシュ C40
パワーアンプ:マッキントッシュ MC7270
スピーカー:JBL ランサー101  LE85(H91)
メッセージ
今までAudio機器、アクセサリーを使い自分なりにチューニングしながら試行錯誤してきた。
愛器の性能を十分引き出せているのか、より良くすることはできないかまたプロの客観的な評価も聞きたかった。
小林さんとのめぐり合いはHPで偶然にも近隣在住から親近感も感じクリニックを依頼した。

最初に部屋を含め基本チェック後(SPレイアウト、電源チェック)、後日計画していたSP台(サウンドトレール)とラック(アドバイスいただいたクァドラスパイア)を導入後にチューニングしていただいた。
ちょっとしたことで大きく音が変わることを実感。
いろんな言い方はあるが響きのコントロールがツボのように思う。定位、響き、音の押出しも見違えるようになり「音を聴くことから音楽を楽める」ようになり嬉しい日々を過ごしています。

クリニックから1.5年、高域の切れ、定位の向上を求めドライバーを交換。1ランクのレベルアップを実感、新たに課題も見えてきたのでまたアドバイスを頂きながら終わりの無い追求を楽しみたいと思っています。
 
■大阪府東大阪市 T K 様
ご使用中の機器
ユニバーサルプレーヤー:OPPO BDP−105DJL
アナログプレーヤー:テクニクス SL-1200G
カートリッジ:フェーズメーション PP-300
        オーディオテクニカ AT33PTG/U
        DENON DL-103
フォノイコライザー:フェーズメーション EA-200
ミュージックライブラリー:バッファロー DELA N1AH20/2
USB DAC/ヘッドフォンアンプ:フォステクス HP-A8(現在は未使用)
プリメインアンプ:エソテリック I-05
AVアンプ:パイオニア SC-LX83
スピーカー:モニターオーディオ GOLD300
テレビ:ソニー BRAVIA KDL-55H820
オーディオラック:クァドラスパイア QAVM(脚はキャスター)
オーディオボード:逸品館 ウェルフロートボードなど
フォノケーブル:ゾノトーン 6NTW-6060
スピーカーケーブル:BELDEN 6NTW-6060

メッセージ
■クリニックに申し込んだ経緯
今ら約2年前の2015年6月に【アーティストのソウルを感じれるオーディオ環境】を目指し、15年お世話になったスピーカー(PMC/FB-1)から現在のモニターオーディオに新調する。
が、思っていたような音が再現できず、セッティング゙について情報を集めている中、「オーディオスケープ・コバ」のHPに出会う。
内容は非常にわかり易く、また氏の経歴やHPから伝わってくる誠実さからクリニックに申し込みをした。
 
■セッティングに同席した際の感想
★クリニック日時
2015年11月14日 10:00〜17:30の約7時間半(昼休憩含む)のクリニック

★クリニックの内容
まずは試聴していただき、音の傾向、部屋の癖を把握していただく。
@クローズドタイプのオーディオラックの背面を塞いでいたリアボードを除去→音の見通しがよくなる
A配線のチェック、セオリーに基づき配線をやり直す
Bアクセサリー、電源周りのチェックをし、不要なアクセサリーを除去→SNが向上
Cスピーカーの配線見直し、改善
具体的にはアンプ側・スピーカー側に取り付けていたアコースティックリバイブのプラグ及びバイワイヤリングアダプターを取り外し、直接接続(金属のような物でカシめた)→更にS/Nが向上。
Dスピーカー用ボードの裏にフェルトを貼り付け、安定性を高める→低音が締まった。
Eアナログプレーヤーの調整:カートリッジ゙周りの調整

★クリニックの感想
@非常に親切丁寧で、素人にも理解できるようセッティングに関する説明して頂いた
A音を聴いただけで、悪さをしている原因を瞬時に突きとめる勘は素晴らしい
B表面上の音だけでなく、演奏者の感情や魂を引き出そうとする姿勢には非常に共感を覚えた
 
■音の仕上りについて
@SN比がよくなった
A情報量が増えた
B楽器の生々しさが表現できるようになった(特にアコギ)
C定位が明確になった
Dボリュームを上げても耳に刺さらなくなった
100を生ライブ演奏として(いくら頑張っても100は無理ですが)点数にして今までより20ポイントほどにアップした感じです。
 
■アフターフォローに関して
・お奨めのオーディオラック(クァドラスパイア)を紹介して頂き、購入。
・購入にあたっては、以前勤務されていたお店にお口添えいただき特別価格で購入させて頂いた
・その後、メールでのやり取り。小生からの報告や相談に対して、親切丁寧にアドバイスを頂く
・レスポンスが早いので非常に気持ちがいいし、なにより誠実な対応には大変満足している
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