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 機器の種類と役割  -ホームシアターシステム-
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ホームシアターシステム
ホームシアターシステムの構成
AVアンプ
DVD/BR(ブルーレイディスク)レコーダー/プレーヤー
テレビ
プロジェクター
スクリーン
スピーカー
 
 
■ホームシアターシステムの基本構成と信号の流れ
 
<ホームシアターとは>
ホームシアターのHomeは家庭、Theaterは劇場という意味で、平たく言えば、家庭の映画館ということです。
映画は映画館で上映することを前提に制作されていますが、最近の映画館では、周囲にスピーカーを配して、観客を音で包み込んだり、頭上を飛行機を飛ばしたりして、あたかもシーンの中にいるようなイリュージョンを観客に覚えさせる演出をしています。それを可能にしたのが、最新のデジタル音声技術です。
この映画館と同様の音の演出を家庭でも味わうため、DVDやBD(ブルーレイディスク)に収録されたデジタル音声をAVアンプで復調し、その音声をリスナーを取り囲むように配した多数のスピーカーから再生するのがホームシアターです。もちろん、映画には映像は不可欠で、それを担うのがテレビやプロジェクターとスクリーンです。

<ホームシアターの信号の流れ>
上の図では、ソース機器はBD/DVDレコーダーとPS3の2例にとどめましたが、他に音と映像を扱うソース機器として、ケーブルテレビチューナーやビデオデッキなどがあります。
また、オーディオシステムで紹介したCDプレーヤーやMDデッキなど、音声だけのソース機器の接続も可能です。

ホームシアターでは、ソース機器から出力された音声信号と映像信号は、ともにAVアンプに送り込まれます。それによって、ソース機器を替える際、AVアンプの入力切換えの操作だけで音と映像を一発で切り換えることができるようになります。
そして、AVアンプに送り込まれた音声信号は、復調回路やDA変換(デジタル新語をアナログ信号に変換すること)回路などを介してアナログ信号に戻された後、メインアンプで電力増幅されてからスピーカーに送られます。但し、重低音信号はメインアンプから出力されるのではなく、プリアンプからサブウーファーに送り込まれます。それは、サブウーファーが(メイン)アンプを内臓しているからです
一方、映像信号は画像処理回路(この回路のないAVアンプもあります)を通った後、テレビやプロジェクターに送られます。

注@ テレビでTV放送を受信した番組の音声をホームシアターシステムで再生する場合、この配線が必要ですが、テレビとAVアンプの組み合わせによっては、この配線が不要の場合もあります。

注A ソース機器の音声をテレビのスピーカーで再生する際に必要となる接続です。テレビとAVアンプの組み合わせによっては、設定だけで配線が不要な場合と、配線が必要な場合があります。
 
■AVアンプ

AVアンプ
AVアンプと言えども、プリアンプとメインアンプで構成されるのはステレオアンプと同じですが、ステレオアンプとの異なる主な点として、次のようなものがあります。

・映像回路が搭載されている
前項で紹介したように、音と映像の切換えを一発でするため、ソース機器の映像信号はすべてAVアンプに入力し、かつ出力できるよう、
映像回路が搭載されています。また、本格的なAVアンプでは、その経路にビデオテープの映像をハイビジョンと同じ走査線に変換するなど、よりクォリティの高い画像に変換するための画像処理回路も搭載しています。

・復調回路やデジタル信号処理回路などが搭載されている
DVDやBDには各々のスピーカーから再生されるべき音が、ある決まり(デジタル音声フォーマット)でひとつの信号の流れとして記録されています。これを各々のスピーカーが再生するために、元の複数の信号の流れに戻す復調回路(デコーダー)や、あるいは、前方のスピーカーだけでリスナーを包み込むような音(擬似サラウンド)に変換したり、ステレオで記録された音声をサラウンド化したりするなどのデジタル信号処理回路(DSP)が搭載されている他、デジタル信号をアナログ信号に変換するDAコンバーターも搭載しています。

・多数のメインアンプが搭載されている
各々のスピーカーから再生されるべき音を個々に電力増幅するため、5台(5チャンネル)以上のメインアンプを搭載しています。(ステレオ用のアンプのメインアンプは2台)

ちなみに、AVアンプはホームシアターシステムの中心に位置するため、AVセンターと呼ばれることもあります。
 
■DVD/BD(ブルーレイディスク)レコーダー/プレーヤー

BDプレーヤー
DVDやBDは、映像と音声をデジタルで記録するメディアとして開発されましたが、その記録できるデータ量には大きな差があり、BDはDVDよりも約5倍のデータを記録することができます。
そして、BDはその大容量記録の特質を活かして、映像は2時間以上の高画質なハイビジョン映像を、また音声はロスレス圧縮(圧縮しても元のデータを復元できる)技術を採用した高音質化が可能になりました。
DVDやBDを扱うソース機器には、録画・録音と再生ができるレコーダーと再生専用のプレーヤーがあります。
なお、BDレコーダーやプレーヤーはBDだけでなく、DVDやCDも演奏できます。一方、DVDレコーダーやプレーヤーはDVDの他、CDの再生も可能です。
 
■テレビ

テレビ
テレビについては改めて説明する必要はないと思いますが、スクリーンで映画を鑑賞する場合は、部屋を真っ暗にしないといけないのに対して、テレビは部屋が明るくても映像への影響は比較的少ないです。
そのため、本格的に映画を鑑賞するときは大画面のスクリーンで迫力ある映像を、それ以外のときはテレビで、というご家庭が増えています。

なお、BDレコーダーを内蔵したテレビで市販のBDソフトを鑑賞する場合、例え、そのソフトに高音質なロスレス圧縮で音声が記録されていても、テレビには現在のところ、ロスレス圧縮の音声を出力できる端子が装備されていないので、AVアンプにその音声信号を送り込むことができません。
 
■プロジェクター

プロジェクター
大画面で観る映像の大迫力こそ映画の醍醐味です。それを可能にしてくれるのが、プロジェクターとスクリーンです。
プロジェクターの価格は数万円から数百万円まで、大幅な価格差があります。また、用途別では、比較的明るい場所での使用を前提に、早い動きよりも明るさを重視したプレゼンテーション用のデータプロジェクターと、暗い部屋で動きの早い映像を映写をすることを前提に、画質を優先させたホームシアター用プロジェクターがあります。
  プロジェクターを選ぶ際のポイントは、輝度(明るさ)と解像度(画面の繊細さで、画素数で表示するメーカーもあります)です。
明るさの単位はルーメンで、数値が大きいほど明るいことを意味していて、大きな部屋や真っ暗にできない部屋で鮮明な映像を観るには、はなるべく高輝度プロジェクターを選びましょう。
しかし、プロジェクターの真価を発揮させるには、部屋を真っ暗にするのが一番なので、部屋はなるべく暗くするよう努めてください。
ちなみに、100W電球の明るさは1,200ルーメン程度です。

一方、より繊細な映像を楽しむには、解像度の高いプロジェクターを選ぶことが重要なポイントです。とりわけ、スクリーンのサイズが大きくなればなるほど、映像は引き伸ばされるので、より高解像度のプロジェクターが必要となります。
UXGA1600×1200
SXGA1280×1024
XGA1024×768
SVGA800×600
VGA640×480
解像度
(数値が大きいほど解像度が高い)

プロジェクターの設置方法には、据置きと天吊りの2通りがあります。据置きは工事が不要という利点がありますが、簡単に動きやすいので、動く、または動かす度に再調整しなければならない面倒くささがあります。
それに対して、天吊りは金具の費用や工事などに出費が嵩みますが、一度調整すれば長期間再調整は不要です。

なお、プロジェクターは焦点を合わせるために、スクリーンから一定の距離が必要です。この焦点を合わせるのに必要な、レンズの中心からスクリーンまでの距離が投写距離と呼ばれるものです。
この投写距離は機種により異なるので、スクリーンサイズと部屋の大きさを念頭に入れて選んでください。
 
■スクリーン

スクリーン
スクリーンは映像をより鮮明に映し出すために、生地は特殊な加工が施されていて、白壁や白紙では得られないリアルな映像を得ることができます。
と同時に、スクリーンの生地にはさまざまな種類があって、それぞれに固有の特質を備えています。
例えば、プロジェクターから投射された光を反射する割合(スクリーンゲイン=数値が大きいほど反射する量が多く、明るい)の違い、あるいは、投射光を広範囲に反射するか、逆に狭い範囲に反射するかといった反射特性の違いなど、設置環境に見合ったタイプがチョイスできるよう、種々のタイプが市販されています。

また、取付方法にも次のようなものがあります。
・壁に固定する方式:フレームに貼られた状態で販売されているパネル式や、現地で壁に張り込むタイプがあります
・巻き上げ方式:普段は上部に収納しておき、必要なときだけ引き下げて使用するもので、手動式と電動式があります
・床置き方式:普段は床に置かれた収納庫に仕舞っておき、必要なときに引き上げて使用するタイプです

なお、スクリーンのサイズはテレビと同様にインチが使用されますが、アスペクト比(タテヨコ比)は16:9と4:3の2種類があります。ホームシアターでは映画の鑑賞が主目的ですから、16:9のアスペクト比をお薦めします。

また、スクリーンの生地は、一般的に音を透過しにくい素材が多いですが、音を透過しやすいサウンドスクリーンと呼ばれるものもあります。この種のスクリーンは映像と音の一体化を図るのが目的で、スクリーン後方にフロントやセンタースピーカーを設置することで、画面の中から音が飛び出してくるという、映画のリアリティを存分に楽しみたいという人向きに用意されたスクリーンです。
しかし反面、高音域が他の音域よりも吸収されやすいので、場合によっては高域を補正する必要があります。
 
■スピーカー
・スピーカーの役割と配置

スピーカーの配置
FL、FR(フロント左、右スピーカー):ホームシアターの中核となる、最低限必要なスピーカーです。

C(センタースピーカー):画面中央付近の音(セリフが多い)を受け持つスピーカーです。画面中央の俳優の声が、部屋のどこで視聴しても、画面中央から聴こえるようにするのが、このスピーカーの目的です。

SL、SR(サラウンド左、右スピーカー):リスナーの頭上を飛行機を飛ばしたり、リスナーを音で包囲して、あたかも映画のシーンの中にいるような感じを抱かせる音場空間を創り出すスピーカーです。

SBL、SBR(サラウンドバック左、右スピーカー):リスナー後方の音像の定位や移動をより明確に表現するために設けられたスピーカーです。

SW(サブウーファー):重低音を受け持つスピーカーです。低音用のウーファーよりも低い音域を受け持つことからサブウーファー(古くはスーパーウーファーと呼ばれた)と呼ばれます。

※1 サラウンドスピーカーやサラウンドバックスピーカーは、デジタル音声フォーマットの開発企業であるドルビー研究所や映画制作関連企業のTHXは、耳より1m程度高い位置に設置することを推奨しています。

※2 5.1チャンネルの場合のサラウンドスピーカーの配置は、ドルビー研究所やTHXはリスニングポイントの真横を推奨していますが、私はもう少し後方の方が音の包囲間などは充実すると考えています。
 
・スピーカーの種類

フロントスピーカー1

    フロントスピーカー2
フロントスピーカー
フロントスピーカーと言えば、左側のトールボーイ型スピーカー、ということが定説化していますすが、それは、
@テレビラックにスピーカーを置くスペースがないとか、テレビの周囲にスピーカーを置く適当な台や棚がない場合でも置き場所フリーであり、
Aまたキャビネットの内容積が大きくなるので、低域の再生範囲を拡げやすい
といった理由の他に、見栄えもいい等々の理由があります。
しかし、テレビラックにスピーカーを置くスペースがあるとか、適当な台か棚がある場合は右側のブックシェルフ型スピーカーでも何ら問題はありません。また、スピーカースタンドに乗せて使えば、トールボーイ型スピーカーとまったく同じ使い方ができます。
とにかく、フロントスピーカーはホームシアターシステムの音質の要となるスピーカーなので、選定は慎重を期してください。


センタースピーカー

センタースピーカー
一般的に、センタースピーカーというと、写真のような横長のキャビネットに、ツィーターを挟んで2本のウーファーが配されています。
その理由は、テレビやスクリーンの前に置かれることが多いので、画面にかぶさるのを避けるためです。しかし、画面にかぶさらなければ、トールボーイ型やブックシェルフ型スピーカーでも構いません。

サラウンド、サラウンドバックスピーカー
これらのスピーカーは壁に掛けたり、天井から吊り下げて使用されることが多いので、比較的小型で、壁掛けや天吊りがしやすい構造(金具やネジ穴)が採用されています。
しかし、壁掛けや天吊りにこだわらなければ、トールボーイ型やブックシェルフ型(棚やスピーカースタンドに乗せて使用)でも構いません。

サブウーファー
重低音を専門に受け持つスピーカーです。サブウーファーは本来、LFE(重低音効果)チャンネルを受け持つスピーカーですが、他のチャンネルのスピーカーが重低音まで再生できない場合は、AVアンプで再生できない低音部分を分離してサブウーファーに送り込んで再生します。
このように低音だけを受け持つので、チャンネル数の数え方は、 他のスピーカーが低音から高音まで受け持つのに対して、サブウーファーは低音だけを受け持つので、0.1チャンネルと数えます。
サブウーファーは通常、アンプを内蔵していて、AVアンプのSWプリアウト(プリアンプの出力)を入力すれば十分に大きな音量が得られます。
また、サブウーファーの中には、SWプリアウトを装備しないステレオアンプと組み合わせる場合でも、そのアンプのスピーカー端子の出力を入力して重低音を再生できる機種もあります。


サラウンド、サラウンドバック
スピーカー


サブウーファー
スピーカー組み合わせのポイント
まず、音がどのように記録され、再生されるか、から説明しましょう。
仮に、二人の俳優が会話をしながら画面左から中央に向かって歩いていくシーンを想定してください。

二人が左端にいるときは、二人の声はFLチャンネルに収録され、FLスピーカーから再生されます。そして、二人が中央に向かって歩き出すと、FLチャンネルの音量が徐々に小さくなり、逆にCチャンネルの音量が徐々に大きくなります。
つまり、二人が左と中央の間にいるときは、FLとCの両方のスピーカーから二人の声が再生され、我々はそれらの合成音を聴くことになります。そして、二人が中央に到着すると、二人の声はCチャンネルのみとなり、Cスピーカーだけで再生されることになります。

この音像の移動を正確に表現するには、途中で二人の声音が変わらないことが重要です。それにはFLとCの2つのスピーカーの音色が似ていることが大切です。また、二人が2つのスピーカーの間にいるとき、彼らの音像を明瞭に定位させるためにも2つのスピーカーの音色が同質であることが要求されます。

ホームシアターでは、このような音像の移動や定位を正確に表現することが重要で、それも左右だけでなく、前後や斜め方向に対しても同様のことが求められます。
そこで、それを実現するには、サブウーファーを除くすべてのスピーカーの音色を揃える必要があります。そして、その音像をより生々しく、リアルに表現するには、個々のスピーカーのクォリティが高いことも重要なポイントになります。
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