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■2ウェイ・スピーカーシステム 参照→ マルチウェイ・スピーカーシステム |
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周波数帯域を低音域と中音域に2分割し、それぞれの帯域を専用のスピーカーで再生するスピーカーシステムのこと。クロスオーバー周波数は2〜3kHzに採られることが多いです。 |
 2ウェイ・スピーカーシステム |
 3ウェイ・スピーカーシステム |
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■3ウェイ・スピーカーシステム
参照→ マルチウェイ・スピーカーシステム |
| 周波数帯域を低音域、中音域、高音域に3分割し、それぞれの帯域を専用のスピーカーで再生するスピーカーシステムのこと。
比較的口径の大きいウーファーが採用されるため、キャビネットのサイズも中・大型が多いです。 |
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■AAC(エイエイシー Advanced Audio Coding) |
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AT&T 社とドルビー社、フラウンホーファー・インスティテュート・フォー・インテグレーティド・サーキット(Fraunhofer IIS)、ソニーの4 社の高品質マルチチャンネル音声符号化のための最先端技術を組み合わせたもので、ISO とIEC の共同管轄の下に、MPEG-2 規格の一部として規格化された音声圧縮符号化方式です。
しかし、従来のMPEG 音声との後方互換性がないので、従来のMPEG 音声デコーダーでは再生できません。わが国のデジタルテレビ音声方式として採用されています。 |
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■ARC(エイアールシー) |
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オーディオリターンチャンネルの略で、HDMI ver.1.4で規格化された機能のひとつ。
これまでAVアンプのHDMI出力とテレビのHDMI入力を接続していても、テレビで受信したテレビ放送の音声をAVアンプで再生するには、テレビの音声出力とAVアンプの音声入力を光ケーブルかアナログケーブルで接続する必要がありました。
しかし、ARC機能を搭載したテレビとAVアンプの組合せでは、HDMIケーブルを介してテレビ放送をAVアンプに送り込むことができるようになり、光ケーブルやアナログケーブルが不要となりました。
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■A級増幅(A級アンプ) |
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A級増幅は増幅特性(入出力特性)の中央に動作点(電圧が0Vのときの位置で、図では赤色の点)がくるようにバイアスをかける増幅方式です。
これをもう少し解りやすく説明しましょう。
トランジスターや真空管といった増幅素子の増幅特性(黒い線)は図のように、入力がうんと小さいとき(下の端)と、きわめて大きいとき(上の端)は入力に比例した出力が得られないのに対して、その中間の入力のとき(中央部分)は、入力に比例した出力が得られます。つまり、この両端を使って増幅すると歪が多くなり、中央部分を使えば歪はきわめて少なくなります。
この増幅特性において、バイアスをかけずに信号を入力すると、動作点は黄色の点となり、出力は茶色の波形となって、歪の多いものとなります。
そこで、直流電流を一定量流し(バイアスをかける)て動作点を増幅特性の中央にもってくれば、赤い点を中心にプラスの信号はそれより上、マイナスは下で増幅、つまり、入出力特性のリニアな箇所だけ使用して増幅できるので、歪のきわめて少ない出力を得ることができます。これがA級増幅です。
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 A級増幅特性 |
このようにA級増幅は歪が少なく、音質面ではたいへん有利ですが、反面、得られる出力はB級増幅に比べて電力比でおよそ1/4程度と小さい上に、無信号時でも大きなバイアス電流を流しているるため、電力効率が悪く、発熱量や消費電力が非常に多いという短所があり、A級増幅を採用している市販のアンプはごく少数派です。 |
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■AB級増幅(AB級アンプ) |
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B級増幅よりもバイアス量を増やして、動作点をよりリニアリティの良い箇所にもってきて、歪の改善を図ったのがAB級増幅です。
AB級増幅は、B級増幅に比べて電力効率が若干下がり、得られる出力も若干小さくなるものの、歪率が大幅に改善されるため、本格的なアンプの大半がこの方式を採用しています。
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 AB級増幅 |
 プッシュプル増幅 |
ちなみにAB級増幅においては、プッシュプル増幅と呼ばれる、片方がプラスの状態のとき、もう一方はマイナスの状態で動作をするという2つの回路を組み合わせ、この2つの回路のそれぞれの出力を合成する方式が採用されるので、A級増幅に比べて4倍近い出力が得られます。
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■BD(ビーディー) →ブルーレイディスク |
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■B級増幅(B級アンプ) |
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B級増幅は、ごくわずかなバイアス電流を流して動作点を増幅特性(入出力特性)の図のポイントにもっていく増幅方式です。
そのため、音量に関係しない常時流している無駄な電流=バイアス電流が少ないので、発熱量はA級増幅に比べてうんと少なく、出力もA級増幅の約4倍も得られるという利点があるものの、増幅には非直線部分を多く使用するので、歪に関してはA級やAB級に比べて多いという欠点があります。
なお、B級増幅はAB級と同様に、片方がプラスの状態のとき、もう一方はマイナスの状態で動作をするという2つの回路を組み合わせ、この2つの回路のそれぞれの出力を合成するプッシュプル増幅が採用されます。
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 B級増幅 |
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■DA(ディーエイ)コンバーター |
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デジタル信号をアナログ信号に変換する回路のこと。
CDプレーヤーやAVアンプなど、デジタル信号を扱う機器には必ず搭載されます。また、この回路だけをひとつの筐体に納めた製品もあります。 |
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■dB(ディービー) →デシベル |
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■Dolby Digital(ドルビーデジタル) |
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ドルビー社が開発したデジタルマルチチャンネル音声フォーマットで、モノラルから5.1 チャンネルまでにサポートしています。
プログラム間でセリフの平均レベルを一定に保つダイアログノーマライゼーション、視聴環境の制約に対応してダイナミックレンジを調整するダイナミックレンジ圧縮、スピーカーの数に合わせて出力チャンネル数を最適化するダウンミックスなど数々の機能が採り入れられています。
DVD-Video の標準音声で、米国DTV の標準音声としても採用されています。 |
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■Dolby Digital Plus(ドルビーデジタルプラス) |
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ドルビー社が開発したBDやHD DVDといった次世代高精細光ディスクに収録可能な非可逆圧縮の高音質音声フォーマットで、48kHz のサンプリング周波数で、最大7.1 チャンネルをサポートします。 |
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■Dolby Digital Surround EX(ドルビーデジタルサラウンドイーエックス) |
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ドルビーデジタルの5.1チャンネルにサラウンドバックチャンネルが追加された6.1チャンネルのフォーマット。サラウンドバックチャンネルの信号はサラウンドLとサラウンドRにマトリクスエンコードされています。映画作品、DVDタイトルにはこの名称が使用され、このフォーマット用デコーダーはドルビーデジタルEXと呼んで区別しています。 |
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■Dolby Pro LogicU(ドルビープロロジックツー) |
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ドルビー社が開発したマトリックスタイプのサラウンドデコード技術で、ステレオ(2チャンネル)音源を5.1 チャンネルサラウンドであるかのような立体音場に変換します。 |
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■Dolby Pro LogicUx(ドルビープロロジックツーエックス) |
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ドルビープロロジックII を改良したマトリックスデコード技術で、ステレオ音源を7.1 チャンネル再するためのものです。 |
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■Dolby TrueHD(ドルビートゥルーエイッチディー) |
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ドルビー社が開発したBDやHD DVDといった次世代高精細光ディスクに収録可能な可逆圧縮の高音質デジタル音声フォーマットで、48/96kHz のサンプリング周波数で、最大7.1 チャンネル、192kHz のサンプリング周波数で最大5.1 チャンネルをサポートします。 |
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■DSD(ディーエスディー Direct Stream Digital) |
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SACDに採用されている、デジタル録音の方式で、基本的には、アナログ量をパルスの数に置き換えるPDMの一種です。
サンプリング周波数はCDの64倍の2822.4kHzと極めて高く、CDはサンプリング周波数が44.1kHz、、量子化ビット数は16ビットと表現されますが、これをDSDに当てはめると2822.4kHz、1ビットということになります。
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■DTS(ディーティーエス) |
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米国のDigital Theater Systems社のことですが、同社が開発した5.1チャンネルデジタルサラウンドフォーマット DTS Digital Surroundの通称でもあります。
このフォーマットはコヒレントアコースティックス符号化と呼ばれる算法を使用して、圧縮率は通常4:1 程度と比較的低くなっています。映画館ではフィルムにプリントされたタイムコードに同期してCD-ROM に記録された音声が再生されます。 |
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■DTS-ES(ディーティーエスイーエス) |
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従来のDTS5.1チャンネルにサラウンドバックチャンネルを加えた6.1チャンネルのフォーマットで、
・完全ディスクリート6.1チャンネルのDTS-ES Discrete 6.1と
・サラウンドバックチャンネルの信号サラウンドチャンネルのLとRにマトリクスエンコードするDTS-ES Matrix 6.1
があります。 |
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■DTS-HD High Resolution Audio(ディーティエスエイッチディーハイレゾリューションオーディオ) |
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DTS 社が開発したBDやHD DVDといった次世代高精細光ディスクに収録可能な非可逆圧縮の高音質音声フォーマットで、96kHz のサンプリング周波数で、最大7.1 チャンネルをサポートします。 |
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■DTS-HD Master Audio(ディーティエスエイッチディーマスターオーディオ) |
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DTS 社が開発したBDやHD DVDといった次世代高精細光ディスクに収録可能な可逆圧縮の高音質デジタル音声フォーマットで、48/96kHz のサンプリング周波数で最大7.1 チャンネル、192kHz のサンプリング周波数で最大5.1 チャンネルをサポートします。 |
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■DVD(ディーヴイディー) |
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DVDは、光ディスクの一種で、形状とサイズはCDと同じですが、記録容量ははるかに大きく、CDでは不可能だった長時間映像の記録ができるのが特徴です。そのため、映画や音楽、データ、ゲームなどさまざまな用途に使用できます。ちなみにDVDはDigital Versatile(用途の広い、多用のという意味)Discのイニシャルをとったものです。
DVDには映像や音声、字幕を記録できるフォーマットのDVD Videoのほかに、音楽用のフォーマットのDVD Audioなどがあります。一般的にDVDと言えば、DVD Videoを指すことが多いです。
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■D級増幅(D級アンプ) →デジタルアンプ |
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音は連続して変化するアナログですが、その瞬時瞬時のアナログ量をパルスに変換して増幅した後、再びアナログに戻す増幅方式のことをD級増幅と呼びますが、一般的にはデジタルアンプの方が通りはいいです。
D級増幅は、物量をそれほど注ぎ込まなくてもスピーカー駆動力の向上が図れる、あるいは電力効率が高いといったメリットがある反面、パルスはアナログ信号にとってノイズ=デジタルノイズであり、このノイズが音質に悪影響を及ぼしやすく、また電源電圧の変動がアナログアンプ以上にシビアに影響するので、こういったデメリットをいかに克服できるかがエンジニアの腕の見せ所です。 |
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■EI型トランス |
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E型とI型に打ち抜かれた珪素鋼板を積み重ねてコアとしたトランスのことで、コイルをE型のコアに装着したあと、I型コアを接合して製造されます。
製造が簡単で安価、大型化にも適しているのが特徴です。しかし、構造上漏洩磁束が多く、効率はトロイダル型トランスに譲ります。
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 EI型トランス |
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■FET(電界効果トランジスター) |
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トランジスターと同様に増幅機能をもった半導体素子で、P型またはN型半導体でできたチャンネルと呼ばれる電流の通り道があり、この両端からソースとドレインという電極が出ています。このソース‐ドレイン間に流れる電流を、もう一つの電極であるゲートに加える電圧で制御して増幅を行ないます。
なお、 FETには、次の2種類があります。
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接合型FET:ャネンルとは異なるもう1つの種類の半導体を接合してゲートとしたFETで、トランジスターに比べはるかに少ない入力電流で動作します。
MOS型FET:入力ゲートが酸化シリコン薄膜で絶縁されている構成のFETで非常に高い入力インピーダンス(電流が流れにくい)をもっているのが特徴です。
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 接合型FETの回路記号 |
 MOS型FETの回路記号 |
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■f特 →周波数特性 |
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■HDMI(エイッチディーエムアイ) |
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High Definition Multimedia Interfaceの略。家電やAV機器向けのデジタル映像・音声の入出力に関するインターフェースの世界規格で、機器間の制御信号の伝送も包含しています。
このHDMIは現在、テレビ、DVD/BDプレーヤー、AVアンプなどのホームシアター機器に採用されています。
現時点における主な内容を紹介しますと、
・映像に関してはハイビジョン以上の画像や3Dビデオの伝送が可能
・音声に関してはロスレス圧縮のデジタル音声フォーマットやPCMマルチチャンネルの伝送が可能
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 HDMIケーブル |
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・相互制御に関してはテレビのリモコンでホームシアターの音量調整などの便利機能
といったところです。
なお、この規格は、2002年12月にHDMI ver1.0が策定されて以後、暫時改訂され、現在のHDMI ver.2.0に至っています。
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 HDMI端子 |
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| 策定年月 | 1080p | Dolby Digital DTS | SACD | 1440p Dolby TrueHD DTS-HD MA | ARC 3D 4k Video | 2160P/60P、アスペクト比21:9に対応 |
HDMI ver.1.0 | 2002/12 | ○ | | | | | |
HDMI ver.1.1 | 2004/5 | ○ | ○ | | | | |
HDMI ver.1.2 | 2005/8 | ○ | ○ | ○ | | | |
HDMI ver.1.3 | 2006/6 | ○ | ○ | ○ | ○ | | |
HDMI ver.1.4 | 2009/5 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
HDMI ver.2.0 | 2013/9 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
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※ 1080p、1440p:数字は走査線の数を意味し、pはプログレッシブ(順次走査)を意味します。
※Dolby Digital、DTS:ドルビーラボラトリー、DTS社が開発したデジタル音声フォーマットで、非可逆圧縮(ロッシー)です。
※ Dolby TrueHD、DTS-HD MA(Master Audio):ドルビーラボラトリー、DTS社が開発したロスレス圧縮のデジタル音声フォーマット。
※ ARC:テレビで受信したテレビ放送の音声を、HDMIケーブルを介してAVアンプに送る機能。
※ 3D:3次元の立体映像のこと
※ 4k:4,096×2160というハイビジョンの4倍強の解像度の画質
※ 上記以外にver.1.2aや1.3aがありますが、これらはver.1.2や1.3の機能に加え、機器間の制御機能を強化したバージョンです。
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■Hi-MD(ハイエムディー) |
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通常のミニディスク(MD)よりも高密度で記録できるフォーマットです。Hi-MDに対応したMDデッキは、通常の「MDモード」と「Hi-MDモード」の両者を備えています。
「Hi-MDモード」には以下のモードがあり、大容量のHi-MD専用の1GB「Hi-MD」ディスクを使用した場合の記録時間はそれぞれ次の通りです。
・Hi-MD(PCM):非圧縮の録音モードで、録音可能時間は約1時間34分(ステレオ)
・Hi-MD(SP):Hi-MDの通常のステレオ録音モードで、録音可能時間は約7時間55分(ステレオ)
・Hi-MD(LP):長時間録音モードで、録音可能時間は約34時間(ステレオ)
なお、通常のディスクも、「Hi-MD」にフォーマットすることで約2倍の大容量化が実現できるなど、数々の特徴を有するHi-MDですが、今では市場から姿を消してしまいました。
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■Hz(ヘルツ) |
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音や電気の周波数の単位。1秒間に繰り返される音波の高低の回数が100回の場合100Hz、1万回は10,000Hz=10kHzと示します。
電磁波を実証したドイツの物理学者ハインリッヒ ヘルツ博士にちなんで名付けられました。 |
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■IC(集積回路) |
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トランジスターやダイオード、抵抗、コンデンサーなどの回路素子をひとつのケースにパックした小型のユニットで、電子機器の小型化やコスト低減などを目的に開発されました。
なお、ICはモノリシックICとハイブリッドICの2種類があります。
モノリシックIC:半導体ICと呼ばれるもので、トランジスターなどの回路素子をフォトエッチングと選択拡散を用いて作り、それぞれの回路素子を蒸着配線して結合させたものです。
ハイブリッドIC:トランジスターやダイオード、コンデンサーのチップを組み込んで、抵抗と配線を印刷法もしくは蒸着法で行なったものです。 |
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■IHF(アイエイッチエフ) |
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Institute of High Fidelity Inc. Standardの略で、米国のハイファイ機器メーカーの団体のことです。 |
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■MC(エムシー Moving Coil)型カートリッジ |
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電磁型カートリッジの一種で、フルネームはムービングコイル型カートリッジ。固定されたマグネットによってつくられた磁界の中でコイルを動かして発電する方式のカートリッジのこと。
MC型カートリッジの特徴は、振動部分の質量が小さく、レコード溝の追従性に優れていますが、反面、出力電圧は0.数mVから0.0数mVと小さいために、フォノイコライザーだけでは十分に大きな音量が得られず、昇圧トランスかヘッドアンプでMM型カートリッジ並みの電圧に増幅する必要があります。
(昇圧トランスを内蔵し、MM型カートリッジ並みの出力の得られる機種もあります) |
 MC型カートリッジ |
また、針交換はユーザーの手で行なえないので、カートリッジごと針交換価格で新品と交換します。 |
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■MM(エムエム Moving Magnet)型カートリッジ |
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電磁型カートリッジの一種で、フルネームはムービングマグネット型カートリッジ。MC型カートリッジとは反対にコイルが固定されていて、マグネットを動かして発電するタイプです。
MM型カートリッジの特徴は針交換が簡単でユーザーの手で行なえること、出力電圧が数mVと大きいこと、構造が堅牢で耐久性に優れていることなどがあります。 |
 MM型カートリッジ |
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■Neo:6(ネオシックス) |
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DTS 社によって開発された、デジタル/アナログを含むすべての2 チャンネルソースを6 チャンネルサラウンドにするマトリックスデコード技術です。 |
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■NFB(エヌエフビー Negative Feed Back) |
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Negative Feed Backの略で、日本語は負帰還です。これはトランジスターの時代に入って急速に普及した回路技術で、出力信号の一部を正負(プラスとマイナス)を反転(プラス・マイナスをひっくり返すこと)させてアンプの入力に戻す(帰還する)ことで、回路動作の安定と、ノイズや歪の低減、あるいは周波数特性の拡大などを図る回路のことです。 |
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その原理を簡単に説明しましょう。
アンプ内部で発生したノイズや歪は信号に重畳されて出力されます。この出力の一部を反転して入力に戻すと、アンプ内部で発生しているノイズや歪と、帰還された信号に含まれるノイズや歪のプラスとマイナスが反転しているため、アンプ内部で発生するノイズや歪が相殺され、出力に現れるノイズや歪が減少します。これがNFBの原理です。 |
 NFBの原理 |
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入力に戻す量を(負)帰還量あるいはNF量と呼びますが、NF量を増やせば増やすほど、入力に戻されるノイズや歪は、アンプ内部で発生するノイズや歪のレベルに近づくため、打ち消される歪やノイズの量が増え、出力に出てくるノイズや歪の量が減少します。
さらに、NFBには次のような効用があります。NFBをかけない状態で周波数特性をうんと高域まで伸ばすことは、発振などが生じ易くなるので設計がむずかしいものです。そこで、NFBをかけないときの高域特性は、発振が起こりにくい比較的低い周波数に止めておき、右図のように、低い周波数ほどNF量を増やしてやれば、戻した分だけ出力は減少するので、見かけ上周波数特性が高域まで伸びることになります。 |
 NF量と周波数の拡大 |
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■NTSC(エヌティエスシー) |
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北米を中心に日本、韓国、台湾、フィリピン、中南米などで採用されているテレビ放送の方式です。
世界には、NTSCの他に、西ドイツを中心にイギリスなどの西ヨーロッパ、ASEAN、ブラジル、オーストラリアなどのPALや、フランス、東ヨーロッパ、ロシア、中近東などのSECAMがあります。 |
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■PCM(ピーシーエム Pulse Code Modulation) |
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アナログ信号である音声信号をデジタル信号に変換する方式のひとつで、フルネームはパルス・コード・モジュレーション(Pulse Code Modulation=パルス符号変調)です。この変換方式はデータを圧縮(データの間引き)をしないため、音質が良いという利点がある反面、データ量が膨大になるという難点をかかえています。
音楽CDはPCMで録音されたメディアのひとつで、連続して変化するアナログ信号を1秒間に44,100回の割合で音のサンプルを採取(サンプリング周波数:44.1kHz)し、抽出した個々の音量を16桁の二進数(「0」と「1」といった2種類の数字を用いた表記法)に置き換え(量子化ビット数:16bit)た信号がディスクに記録されています。
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■PDM(ピーディーエム Pulse Density Modulation) |
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パルス密度変調と呼ばれるもので、アナログ量をパルス密度(パルスの数)に置き換える方式です。
パルスの幅は一定で、1アナログ量を複数のパルスに置き換えるため、解像度を上げるには多数のパルスを必要とします。そのため、解像度を上げようとすればするほど、超高速でON(「1」)とOFF(「0」)とを繰り返さねばならないという難点を抱えています。
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 PDMの波形 |
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■PHONO(フォノ)最大許容入力 |
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レコードの音を歪なく再生するのに許容される最大の入力電圧値のことです。
アンプのPHONOの回路には、録音時にRIAAの録音特性によって低音が弱められ、高音が強められた音を元に戻す機能と、他の機器並みのレベルに入力信号を増幅する機能を備えたフォノイコラーザー・アンプが搭載されています。
ところで、入力された信号はボリュームを介さずに、このフォノイコライザー・アンプに直接入ってくるため、入力信号のレベルをコントロールすることができません。
そのため、入力レベルが大き過ぎると信号は歪んでしまい、一度歪んだ信号は、あとでボリュームでレベルを下げても元に回復することができません。このような理由で、この回路は何mVまでなら歪なく再生できるかが問題になり、その目安を示すのがフォノ最大許容入力です。許容される入力は大きい方が良く、一般的なアンプは1kHzで50mV程度、高級品では100mV程度です。
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■PWM(ピーダブリューエム Pulse Width Modulation) |
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パルス幅変調と呼ばれるもので、アナログ量をパルスの幅に置き換える方式です。
1アナログ量につき1パルスしか必要としないので、PDM方式ほど高速でON(「1」)とOFF(「0」)を繰り返す必要はありません。(とは言っても、この方式のデジタルアンプでは、1秒間に数十万回ON、OFFを繰り返します)
また、パルスの幅はアナログなので、どのようなアナログ量にも正確に対応できるなどの利点を有しているので、多くのデジタルアンプはこのPWM方式を採用しています。
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 PWMの波形 |
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■RCA(アールシーエイ)端子 |
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オーディオ機器や映像機器でもっとも広く使用されている端子。アメリカの家電メーカーRCA社が開発したことからRCA端子と呼ばれます。プラグ(オス)とジャック(メス)は写真のような構造をしていて、簡単に抜き差しができます。
RCAピンケーブルとはケーブルの両端にこのプラグが取り付けられたもので、安価なものから超高級品まで数多くの製品が市場に出回っています。
また、片方がプラグで反対側はジャックのケーブルもあり、ケーブルを延長するのに使用されます。
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 RCAピンプラグ |
 RCAピンジャック |
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■RIAA(リアー)特性 |
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RIAAとは米国レコード工業会(Record Industries Association of America)の略で、市販されているレコードはRIAAの定めた録音特性で録音されています。(昔はレコード会社によって特性が異なっていました)
その特性は右図に示したように、録音特性(青色)は低音を減衰させ、高音を強調するもので、再生するときには録音特性とは逆の特性(緑色)をもつ回路を通して元の音に復元します。
このような特性でもって録音する理由は、音楽信号をそのまま録音すると、低音はレコードの溝の振幅が大きくなり、隣の溝と重ならないようにするには溝の間隔を広げねばならず、録音時間が短くなってしまいます。また、大きなレベルの低音が記録された箇所では溝の振幅がとりわけ大きくなって、カートリッジの針先が溝をトレースできずに針飛びを起こす原因ともなります。
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 RIAA特性 |
一方、高音はレベルが小さいので、針先が溝をトレースする際に発生するサーというノイズが目立ちます。
そこで、低音をあらかじめ減衰させることで録音時間の拡大と針飛びの防止、高音は再生時に減衰することでサーというノイズも同時に減衰させて聴こえにくくしようというのがRIAA特性の狙いです。 |
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■SACD(エスエイシーディー) →スーパーオーディオCD |
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■SN(エスエヌ)比 |
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Sは信号(Signal)で、Nはノイズ(Noise)のことで、出力にどれくらいの割合でノイズが含まれているかを、デシベル(dB)で表わしたものです。ノイズが分母なので、数値が大きいほどノイズが少ないことを意味します。S/N比や単にS/Nと書かれることもあります。
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ところで、人間の聴感は、低音や高音の感度が中音に比べて低い(同じ音圧レベルの音が耳に入っても小さく聴こえる)ため、同じ量のノイズであっても、低音や高音は中音に比べて小さく感じます。
そこで、聴こえにくい低音と高音のノイズの量を人間の聴感に近づけるために補正がなされます。これを聴感補正と呼びます。
なお、聴感補正は低音と高音を減衰させるフィルターを通して行なわれますが、そのフィルターには、右の図のように「A」「B」「C」の3種類の特性が用意されています。そのため、どの聴感補正特性を使用したかで数値は異なりますから、スペックを比較するときは注意してください。
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 聴感補正特性 |
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■VUメーター |
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音声信号の大きさを示すメーターのことで、不規則かつ、激しく変化する音声信号のレベルを読みやすく、かつ過負荷を防止する計測器です。
VUメーターはJISなどにこまかく規格が規定されていて、この規格に合ったものだけがVUメーターと呼ばれます。 |